The 5th VFR BEAT-TRIBE CUP

DATE 2003.05.05
PLACE DIFFER有明
Version Virtua Fighter4 Evolution
ENTRY 181 TEAM
WINNER 太鼓部屋
養老影/大銀河/一郎太/灘琉豪/大須晶
MVP 大銀河
BEST BOUT アルマジロ弟 VS 大銀河

ゲーム性が一新された「VF4Evo」での最初の大会となった。
「VF4」から参戦したプレイヤーに加え、今回このタイトルから入って来た者、更にはいつもの古参組等が入り乱れ、参加数は過去最高の181チームを記録。それは4/125という確率となった予備予選だけで一つの大会として成立してしまうほどであった。これほどまでに増加した背景に、エボの持つ「ゲーム性」が新規ユーザーに"ストライク"だった事実は否めない。デリケートな部分がより不確定となったことで、「ハイリスクハイリターン」が大手を振ってまかり通り、順応出来なかったtb組が"駆逐"されるシーンも。
「新宿ローパンチカット」、「晩飯は秀永で」、「印旛連合」、「PPピエロ」etc...過去に偉大な足跡を残したこれらのチームが、予選で全て姿を消したのは象徴的でもあり、尚且つ考えさせられるものがあった。

新たな勢力の台頭は、ワイルドカードあたりで大いに感じさせてくれた。Aブロックが「レオラオ vs D」、Bブロックが「金剛禅少林寺 vs K.j」、有象無象のビッグネームがひしめく中、この決勝のカードをどれだけの人が予想出来たであろうか。エボを理解した者が続々と既存の勢力を倒す光景は、「VF2」から「VF3」へとシフトした際の状況と酷似しており、スキルの質が変わってきていることを伝えているかの様でもあった。

ただし当時も明大前や岐阜勢が弱まらなかったと同様、強豪どころは的確に順応してその強さを誇示、シードが3つ落ちたものの、決勝トーナメントはほぼ順当なチームが上がって来たといってもいい。
いきなり会場を沸かせたのは九州エリアのZバランス、いかがなものか?!的なリングネーム集団ながら、V候補の太鼓部屋相手に互角勝負を展開、最後には"舞姫"あーたんがマッチPまで奪うという大健闘を見せた(灘琉豪が辛勝)。また関西エリアのDRが、1-4の劣勢から宇都宮チーム相手に逆転4タテを成功させたのも大いに盛り上がった。

数あるハイライトが存在したが「静岡茶会 vs 2D左Z連合」戦は、奇妙な一体感が生まれたという点で感慨深い試合となった。前回覇者と新興勢筆頭という戦いの構図は、それだけでも魅力的なカードと言ってよかった。
予想通り、ハクションがときどを倒せばヌキが華火&五郎をキッチリ2タテと、殆どのスコアが3-2というまさに一進一退の攻防が展開。そして最終的には板zとJOEの2枚を残し、大将ムッキー晶を追いつめたといった格好となる。時勢に合った立ち回りを身上とするこの2人相手に、さすがのムッキーも"メイクドラマ"困難かと思われた。 しかしギャラリーがそれを後押しするかの如く、このベテランに声援を送る。『昔からやってる人ならムッキーに勝って欲しいと思ったんじゃないですか、感覚的に。』この某有名プレイヤーの言葉が全てを物語っていた。
ホーム化した会場にモチベが更に上乗せされ、ムッキーの動きにキレが増す。副将板zをストレート葬り去ると、続く大将戦ではダブルマッチPの大接戦となるが、最終ラウンドをギャラリーの気持ちを"鷲掴み"にする立ち回りでJOEを撃破、見事ドラマを完成させたのだ。 勝利にはスキル以外にも必要なものがある、このことを2Dを含め新興組は思い知った試合だった様に思う。

そして決勝は「Theみんなナカヨクvs太鼓部屋」の実力派同士のカード。誰もが壮絶な接戦を予想し、期待した。程なくして大須晶がそれらのものを裏切り大爆発!次鋒、甲府めがねとの接戦をモノにすると、そこから一気に大将、悪魔パイまで到達したのだ。
ワンサイドゲームに傾きつつあった、しかし「第5回アテナ杯」に岐阜代表として初参戦して以来、実に7年が経過(!)大須晶がこの想いを成就させるのに奇をてらう必要はなかった。遂には驀進する機関車はそのままゴールまで走り抜けた。

「大須3-0ストレート!優勝は太鼓部屋!!」4大会連続の大将戦は成らなかったが、それでもそれを補うほどの試合が多分にあった様に思う。